今回はタンパク質とビタミンB群の必要性や関係性についてご説明します!
今回、解説するのは専門学校にてトレーニング指導をしながらパーソナルトレーナーをしている「うえもん」です。
ビタミンB群は代謝に使用される
ビタミンB群は、B1,B2,B6,B12,ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類です。
ビタミンB群はエネルギーを代謝する時に使われる大切な栄養素です。このエネルギー代謝が上手く行われない場合、疲労が蓄積されてしまいますので披露改善には避けられない栄養素です。
B1→糖質の代謝
B2→脂質の代謝
B6→タンパク質の代謝
※ビタミンB6に関しては過剰摂取により感覚神経障害になる場合があると報告されてます。
カロリーを過剰摂取するとビタミンB群はその分だけ消費されます。またアルコールの代謝にも使われます。おまけに、体内に貯蔵出来ないビタミンなので定期的に摂取する必要があります。
食事を摂取するとブドウ糖が分解されてピルビン酸になり、ピルビン酸をアセチルCoAにに変換されるにはビタミンB群が必要で、不足した場合には乳酸が溜まり肩こりや披露蓄積に繋がります。
次に肌荒れや粘膜炎症の改善効果もあります。チョコラBBが有名ですね。
肌荒れ、口内炎、ニキビなどに有効です。
あと、余談ですが精神安定の効果もあります。精神の安定や平常心を保つセロトニン、緊張感やストレスを和らげるGABAを脳内で作る際にビタミンB群が必要になります。
ビタミンBを多く含む食品は「豚肉」「うなぎ」「レバー」「マグロ」「サバ」など動物性の食べ物に多く含まれます。また「玄米」「アボカド」「牛乳」「アーモンド」など。
注意してもらいたいのが、ビタミンB1、葉酸、パントテン酸は加熱すると失われることがあります。
食品での摂取が難しい方にはサプリもオススメです。
筋トレをすれば必ず疲労します。さらに仕事が不規則だったり、寝不足になれば疲労蓄積だけじゃなく、肌荒れしたり、イライラしたり…
なのでビタミンB群は非常に重要な栄養素になります。
意外な事実!タンパク質摂取の適量とは
皆さんはタンパク質を1回にどのくらい摂取してますか?
今から20 年位前、自分がトレーナーになった時代はタンパク質は1度に多く摂取すればいいわけじゃない。出来るだけ小分けに摂取した方がいい…そう言われてました。
2009年カナダのマックマスター大学の研究で、4ヶ月以上の筋トレ経験者に対して1食20gのタンパク質を摂取させたら筋肥大効果が最大化される結果になりました。
仮に20g以上摂取しても過剰摂取により筋肥大効果に関与しないと。
当時は異論や疑問の声はありつつも、一度に大量摂取すると内臓への負担も考慮されるので何となく受け入れた時代でした。皆様も上記の認識なのではないでしょうか。
しかし…
2016年スコットランドの研究で、6ヶ月以上の筋トレ経験者に対して1食20gと40gを各グループに分けて摂取させた結果、40g摂取したグループの方が筋肥大効果が高いという結果が出ました。
さらに40g以上は過剰摂取となり筋肥大効果に関与しない。なので1食あたり20g〜40gが最適ということになりました。
2009年のカナダの研究では40gは試さなかったのか…詳しい文献は見つかりませんでしたが、明らかに科学技術の進歩により研究の幅が広がった要因が考えられます。
しかしながら、2016年の研究においても、体格やステロイドの有無によって40g以上の摂取した方が良い可能性があると含みを持たせてます。
タンパク質をどのくらいの頻度や間隔で摂取すべきか
2011年カナダのマックマスター大学の研究では、1食20g以上摂取する方が筋肥大効果が高いとわかりました。
さらに、2013年のオーストラリアの研究では3時間おきにタンパク質を摂取すると筋肥大効果は最大になると出ました。
つまり…結論は?
ここで前編の最後に僕が最も信頼出来るメタアナリシスを紹介して終わります。
ニューヨーク市立大学の世界的権威であるブラッド・シェーンフェルド博士による2018年の論文では、3つのグループに分けて、
①10gを1時間半おきに8回
②20gを3時間おきに4回
③40gを6時間おきに2回という計80g
上記の3グループを基準に研究したところ②の20gを3時間おきに4回摂取したグループが最も筋合成率が高い結果が出ました。
タンパク質10gを吸収するのに1時間かかると言われてますので③だと次の食事やプロテインを摂取するタイミングに完全吸収出来ないってことだし、①だと単純にタンパク質量が少なくて理想的ではないですよね。
前回は(下記の記事では)様々な論文や研究データを元にお伝えしましたが、1回20gを3時間おきに摂取するのが理想的だというお話しをしました。
10gのタンパク質を吸収するのに1時間かかると言われてるので、20gなら2時間で余裕を持って3時間っていうことですね。次の食事が5時間後なら40gを摂取しても良いのでは?そんな疑問を持ちませんか?
前回、ご紹介したニューヨーク市立大学のタンパク質合成の世界的権威であるブラッド・シェーンフェルド博士の論文では、一回でタンパク質を吸収出来る上限は体重✕0.4gとされてました。
体重60kgなら…60✕0.4=24g
しかし実際はもう少し多く摂取すべきと言われてて、体重✕0.572gとなってて
体重60kgなら…60✕0.572=34g
異なった情報で混乱しますね。。。
実は意外と知られてないのですが食事誘発性熱生産というものがあり、食事をすると消化や吸収のため内臓を動かすためタンパク質が15%〜30%くらいを消費してしまうため、ちょっと多めに摂取すべきという考えです。
では、1日にどのくらい摂取すれば良いのか?
2018年のメタアナリシスでは、体重✕1.62gで筋肥大効果が証明され、上限は2.2gとされました。体重✕2g〜3gというのはステロイド使用者の話しであり、ナチュラルには適さないという結果でした。
タンパク質摂取に関する結論
体重✕1.62g〜2gくらいのタンパク質量を3時間〜5時間の間隔を空けて体重✕0.572gずつ摂取すれば良い。
ただ…仕事の関係で食事が不規則だったり、体重ある人は摂取量が多いから間隔的に次の食事までに完全吸収が難しい場合もあると思います。
とは言え、目安にするには相当な説得力と確信があるので、自分に当てはめて目安にするには最適なデータです。
ちなみに、トイレが近かったり、おならが臭い方はタンパク質摂取が多い可能性がありますので要注意です。
正しく栄養素を摂取し正しくトレーニングをしましょう。