2: 筋肉の増量や強化に欠かせない要素である「筋トレ」と、「お酒（飲酒）」という2つの要素。この2つの因子の組み合わせには、様々な影響が及ぶことが明らかになっています。特に、男性においては、アルコールによるテストステロンの分泌抑制によって筋肉の合成が減退してしまうとされています。
しかし、筋トレを行う際に、どのようにすれば効果を最大限に引き出すことができるのでしょうか？本記事では、お酒と筋トレの関係について徹底解説し、飲酒後でも筋肉をつけるための有効かつ安全なトレーニング方法を紹介していきます。
お酒が筋トレに与えるデメリットとは？
アルコールの摂取は、動作や運動能力の抑制、認知機能や反応時間の低下と長い間関連付けられてきました。さらに、アルコールはテストステロンレベルの低下にも関連しており、筋肉の成長だけでなく、体の修復能力も阻害する可能性があります。これらの影響を考慮すると、飲酒は筋トレの結果に何らかの影響を及ぼすと思われます。
実際、ある研究では、運動前にアルコールを摂取した人の運動後において、筋タンパク質の合成が減少している証拠が見つかりました。また、研究者は、酔うと筋肉細胞がタンパク質を適切に使用できなくなることを発見しました。筋肉細胞の修復・構築能力が低下することで、筋肉の成長速度が低下するのです。
お酒を飲みながら筋トレをするとどうなるのか？
アルコールが筋トレに悪影響を及ぼす可能性があることを考えると、酔った状態で筋トレをすることになった場合にどうなるかを知っておくことは有益なことです。酔った状態で効果的な筋トレを行うのは難しいかもしれませんが、いくつかの研究では、適度なアルコール摂取（2杯まで）であれば、運動セッションの実行と回復に支障をきたさないことが示されています。
しかし、アルコールの長期的な摂取は、身体能力にもっと大きな影響を与える可能性があることも知っておく必要があります。ある研究では、慢性的なアルコール摂取（1日5～6杯相当）は、安静時の代謝率が15～20％低下するなど、有酸素運動に多大な影響を与えることが示されました。さらに、アルコール摂取は脱水症状を引き起こす可能性もあるため、身体能力を低下させる可能性もあります。したがって、アルコールの摂取を決定する前に、身体パフォーマンスや筋トレに及ぼすアルコールの影響を理解することが重要です。
飲酒後でも効果的な筋トレをする方法とは？
飲酒は悪影響を及ぼしますが、飲酒後でも効果的な筋トレ方法があります。まず、筋トレには水分補給が重要であることを理解することが大切です。そのため、特にお酒を飲んだ後は、水分補給をすることが必須となります。また、筋肉の成長や運動後の回復にはタンパク質が欠かせないため、高タンパク質の食事を摂取することが大切です。さらに、ビタミンやミネラルを補給することも効果的です。ビタミンやミネラルは、より健康的な筋肉の成長を促し、より早く回復するのに役立ちます。
さらに、適度な強度でトレーニングすることも重要です。飲酒は身体能力を低下させますが、適度な強度で運動することで、身体能力が低下していてもベストな状態で運動することができます。最後に、運動後のストレッチは、筋肉をほぐし、筋肉痛の早期回復を促す効果があります。
アルコール分解を促進する栄養素の摂り方は？
さらに、体内でのアルコールの分解を促進する栄養素を摂取することが推奨されています。これには、アルコールの分解に関連するチアミンと亜鉛が含まれます。チアミンは、タンパク質や糖質の代謝に必要な栄養素で、神経や筋肉の働きをサポートします。一方、亜鉛は、タンパク質の合成や正常な成長・発達に重要な働きをします。
タンパク質と一緒にチアミンや亜鉛を摂取することで、飲酒後でもアルコールの分解をさらに助け、筋肉増強を促進することができます。
結論
アルコールを摂取する前に、アルコールが筋トレに及ぼす影響を理解することが重要です。適度なアルコール摂取（2杯まで）であれば、運動セッションの遂行や回復に支障はありませんが、長期間のアルコール摂取は身体能力を低下させる可能性があります。
そのため、水分補給や高タンパク質の食事、ビタミンやミネラルの補給など、体内への補給が欠かせません。さらに、適度な強度で運動し、体内でのアルコールの分解を促進できる栄養素を摂取することも大切です。これらの手順を踏むことで、飲酒後でも筋トレの効果を引き出すことができます。
