冬の花園やラグビーの甲子園と言われる、全国高等学校ラグビーフットボール大会が毎年行われてます。
2024年の1月で103回目の大会となりました。
MBSでは全国高等学校ラグビーフットボール大会の中継をしてましたが、ご覧になりましたか。
実際に東大阪市の花園ラグビー場で観る事もできます。
ぜひ次回の全国高等学校ラグビーフットボール大会を観てみてください。
- ラグビー全国大会が「花園」と言われる理由
- 大会の日程や進み方、見どころ
- 全国大会を観る方法
まずは全国高等学校ラグビーフットボール大会の事を、なぜ「冬の花園」などの名称で言われているのか。
その理由をお話します。
全国高等学校ラグビーフットボール大会は、なぜ”花園”と言われるのか
引用:Google Map
MBSがライブ中継などをしている全国高等学校ラグビーフットボール大会は、色んな言われ方があります。
- 花園
- 冬の花園
- ラグビーの甲子園
高校ラグビーの全国大会といえば花園。
高校野球の全国大会と言えば甲子園だから、ラグビーの甲子園と言われるのは分かると思います。
では、なぜ花園なのか。
どうして花園で全国大会が行われているのか。
この理由を分かりやすく説明します。
東大阪市の花園にラグビー場ができた
近畿日本鉄道が、花園に競馬場を作ったのが始まりです。
ですが、全然人気がなくて悩んでいた所
秩父宮雍仁親王殿下(昭和天皇の弟)が「ラグビーの専用競技場を作ったらどうか」との言葉があった事がキッカケだと言われてます。
こうして、花園に大きなラグビー場が建設されました。
ですが、まだこの時は全国大会の会場は別の場所で行われてました。
戦前はバラバラで、戦後からはほとんど西宮球技場で開催でした。
西宮球技場の一時的な閉鎖
1946年からは西宮球技場でラグビー全国大会が行われてました。
ですが、名神高速道路の建設で一時的に閉場することになり、花園ラグビー場に変更。
西宮球技場が復活したら戻そう、と運営本部は考えていたそうですが
こうして1962年に全国大会は花園に変更。現在まで全国大会の会場として使用され、聖地となりました。
西宮球技場は阪急神戸線の西宮北口駅のすぐ南にあって、今は県営住宅や病院、西宮ガーデンズの駐車場となってます。
参考:ラグビー場の歴史
他になかったのか、ラグビー場
引用:Google Map
結論から言いますと、ありませんでした。
そもそも花園ラグビー場が、日本で初めてのラグビー専用グラウンドとして作られたので、当時はこれ以上最適な場所がありません。
2019年のラグビーワールドカップで使用された、各地のラグビー会場のほとんどは1面だけです。
埼玉の熊谷スポーツ文化公園は3面ありますが、完成が1991年でした。
まとめると
- 花園以外に最適な会場が当時なかった
- 設備も歴史も申し分ないグラウンド
- 何年も続けているうちに”聖地”となった
以上の事から、全国高等学校ラグビーフットボール大会は、花園で固定化される事になったと考えられます。
高校ラグビー全国大会の概要や見どころ
引用:Google Map
次は全国高等学校ラグビーフットボール大会がどのように進んでいるのか、日程やルールなどについてまとめます。
全国高等学校ラグビーフットボール大会の地方大会
全国高等学校ラグビーフットボール大会は都道府県の代表が花園に集まります。
では、その代表を決める試合はいつ、どのようにして決まっているのか。
- 地方大会は9月~11月頃に行われる
- 全国出場校や県内で強い学校はシード
- トーナメント方式で進む
まだ残暑の厳しい時期から始まり、11月頃には都道府県の代表が決まります。
高校野球と同じでトーナメント戦の1発勝負。
とはいえ、ラグビーは番狂わせが起こりづらいスポーツですので、順当に強い学校が上がっていきます。
関連記事:ラグビーあるある10選!!ラグビー部員や経験者が共感できる「よくある話」
高校ラグビーのルール
トーナメント戦、かつ高校生という年齢の理由で通常のルールとは異なります。
- 1試合は前後半30分ずつで、ハーフタイムは5分
- シンビンは7分
- 引き分けはトライ数などで勝ち上がりを決定
- 必ずヘッドギアとマウスガードを装着する
- 留学生や転校生は一定の在校期間が必要
5つだけ挙げるとしたら、以上です。
シンビンというのは、イエローカードが出た時の一時的な退場処分。
通常は10分間、試合に復帰できません。
高校ラグビーは試合時間が短い分、シンビンの時間も短くなってます。
合同チームでの出場OK
全国高等学校ラグビーフットボール大会第103回の福井県代表が、合同チームでした。
部員の数が足りていない所が、他校と合同で出場できるようになってます。
スポーツ系の部活でも特に危険性がある競技なので、知識が乏しい教員では顧問や監督が務まらないという理由から、部を作るのが難しいという面も原因です。
東京や大阪でも合同チームはあります。
都道府県代表は1チームのみ。2枠以上の所もある
作成元:トーナメント表作成ツール
全国高等学校ラグビーフットボール大会の出場校は51です。
北海道・東京・大阪からは2校以上の学校が参加できます。
- 北海道:2校
- 東京:2校
- 大阪:3校
北海道は広いから南北に。東京大阪は人口密集地で学校が多いため、枠が多いのです。
大阪だけ3校なのは、花園で開催される「開催地ボーナス」によるもの。
東京は完全に抽選で2つのグループに分かれて、トーナメント戦を。
大阪は良い感じに強い学校がバラけるように、組み合わせを決めています。
全国大会もシードあり
全国高等学校ラグビーフットボール大会には1回戦シードの学校があります。
シード校は13校です。
AシードとBシードに分けられてますが、どちらも1回戦シードなので、全国大会のトーナメント上では特に分ける意味はありません。
- Aシード:他の大会で優勝した学校
- Bシード:Aに届かないけど成績を残した学校
簡単に分けると、このような感じ。
ラグビーは野球と違い、実力差がそのまま試合結果に反映される競技です。
シードがないと1回戦で100対0みたいな試合になる事も起こり得ます。
ケガをしたり、ケガをさせたりする事が多くなるので、シードが設定されているのです。
全国大会を観るなら準々決勝くらいからが面白くなる
ラグビーは相手次第では一方的な試合になる事もあります。
出身校でもなく、推しの学校もなく、ちょっと高校ラグビーを観てみようと思うなら、準々決勝(4回戦)あたりから観るのがオススメです。
第103回の準々決勝の試合結果は、以下の通りでした。
桐蔭学園 | 34-24 | 東海大仰星 |
春日丘 | 16-31 | 佐賀工 |
東福岡 | 26-10 | 茗溪学園 |
流通経柏 | 13-19 | 大阪桐蔭 |
準々決勝の辺りから、多くの人が見ていて「面白い!」と感じるかと思います。
試合日は1月3日で、ほぼ固定。
次の準決勝は1月5日で、決勝戦は1月7日となってます。
第94回~第103回、ここ10年のベスト4
2024年1月7日に決勝が行われた第103回のベスト4は、以下の4校です。
第103回 | |
---|---|
優勝 | 桐蔭学園高等学校(神奈川) |
準優勝 | 東福岡高等学校(福岡) |
ベスト4 |
|
決勝戦はここ10年、9回もベスト4になった東福岡と神奈川の強豪校、桐蔭学園でした。
決勝戦のハイライトは、以下の動画でどうぞ。
ちなみに神奈川の桐蔭学園と、大阪の大阪桐蔭は全く関係のない学校です。
102回~99回のベスト4は以下の通りでした。
第102回 | |
---|---|
優勝 | 東福岡高等学校(福岡) |
準優勝 | 報徳学園高等学校(兵庫) |
ベスト4 |
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第101回 | |
優勝 | 東海大学付属大阪仰星高等学校(大阪) |
準優勝 | 國學院大學栃木高等学校(栃木) |
ベスト4 |
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第100回 | |
優勝 | 桐蔭学園高等学校(神奈川) |
準優勝 | 京都成章高等学校(京都) |
ベスト4 |
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第99回 | |
優勝 | 桐蔭学園高等学校(神奈川) |
準優勝 | 奈良県立御所実業高等学校(奈良) |
ベスト4 |
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東福岡と桐蔭学園が目立ちますね。
ここまでで公立は奈良県の御所実業高等学校だけです。
第98回 | |
---|---|
優勝 | 大阪桐蔭高等学校(大阪) |
準優勝 | 桐蔭学園高等学校(神奈川) |
ベスト4 |
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第97回 | |
優勝 | 東海大学付属大阪仰星高等学校(大阪) |
準優勝 | 大阪桐蔭高等学校(大阪) |
ベスト4 |
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第96回 | |
優勝 | 東福岡高等学校(福岡) |
準優勝 | 東海大学付属大阪仰星高等学校(大阪) |
ベスト4 |
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第95回 | |
優勝 | 東海大学付属大阪仰星高等学校(大阪) |
準優勝 | 桐蔭学園高等学校(神奈川) |
ベスト4 |
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第94回 | |
優勝 | 東福岡高等学校(福岡) |
準優勝 | 奈良県立御所実業高等学校(奈良) |
ベスト4 |
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特に目立つ3校は、東福岡・桐蔭学園・東海大仰星ですね。
この3校はラグビー3冠を取った学校で、特に強いと注目されてます。
- 冬の花園:全国高等学校ラグビーフットボール大会
- 春の熊谷:全国高等学校選抜ラグビーフットボール大会
- 夏の7人制:国民体育大会ラグビーフットボール競技
以上の3つの大会で優勝すると3冠です。
全国高等学校ラグビーフットボール大会を観る方法
全国高等学校ラグビーフットボール大会はMBSが放送権を持っています。
MBSというのは大阪のTBSのようなものです。
2024年1月5日の準決勝、1月7日の決勝は近畿圏にて生放送されてました。
日本全国、どこからでも観る方法
全国高等学校ラグビーフットボール大会は、全試合ライブ中継されてます。
- MBSによる公式配信
- 無料で視聴可能
- 有料配信
- 独占配信もある
- 見逃しても後から視聴可能
- ラグビーだけ観たい人用の料金設定あり
ハイライトであれば、毎日放送の系列で全国大会の期間中、深夜に放送されている事があります。
各局で時間などが違いますので、各々ご確認ください。
東大阪市花園ラグビー場に観に行く場合
引用:Google Map
実際にラグビー場へ観戦しに行くには、チケットが必要です。
- 自由席一般:1500円
- 自由席高校生:500円
- 自由席中学生以下:0円
- 車いす席(指定席)1500円
前売り、当日券ともに同じ料金です。
ただし、一部の試合で指定席が設定されてます。
※103回は準々決勝だけ指定席の販売あり
指定席チケットの料金は
- 一般:2500円
- 高校生以下:1500円
チケットぴあ、ローソンチケット、CNプレイガイド、イープラス、セブンチケットにて発売しています。
発売開始の日はその年によって変わる事があるため、確認してください。
東大阪市花園ラグビー場の行き方
花園ラグビー場へは、電車で行くのがオススメです。
- 近鉄奈良線、東花園駅で下車
- 普通・区間準急・準急が停まる
- ラグビー場は駅から徒歩8分
東花園駅は、ラグビーの試合がある日は快速急行や急行も停車するようになってます。
以下のアクセスルートを参考にしてください。
引用:東大阪市花園ラグビー場
まとめ 全国高等学校ラグビーフットボール大会を楽しもう
引用:Google Map
全国高等学校ラグビーフットボール大会は毎年12月27日頃から始まります。
ちょうど年末年始です。
MBSが映る地域ならテレビの生放送を。それ以外はネット配信やJ-SPORTSオンデマンドでご覧ください。
冬なのに、観ている方まで暖かくなるような試合が行われてます。
東大阪市花園ラグビー場で観るのもオススメですよ。
第103回大会のハイライトはこちら↓