肥満妊婦のダイエット方法【食事編】
まずは食事のポイントです。
健康な赤ちゃんを産むためには、ある程度食べないといけません。
なぜなら、痩せすぎは低出生体重児を出産するリスクが高くなるからです。
参考:「妊産婦のための食生活指針」の内容及び解説・厚生労働省(PDF)
ですが太り過ぎも良くありませんので、食事管理を徹底してください。
肥満を抑える食事のコツ
妊娠中ですので基本的には、通常よりもより多く食べないといけません。
ですので、食べる量を極端に減らして肥満を抑えるのは禁止です。
体重の増え過ぎを防ぐ、食事のコツは3つ。
- 規則正しい食生活を続ける
- 油は控えめに
- 野菜などの副菜をしっかりと
以上を守りましょう。
1週間に増やして良い体重の目安
増やして良い体重の目安表は以下の通りです。
BMI | 体重を増やす目安 |
18.5未満 | 12kg~15kg |
18.5~25未満 | 10kg~13kg |
25.0以上~30.0未満 | 7kg~10kg |
30.0以上 | 個別対応(平均5kgほど) |
妊娠が分かるのは5週目以降です。
出産は37~39週の間に全体の61%が入ります。
最も多いのは38週ですので、単純に10kgを残りの33週で割ると300gほどです。
あくまでも300gは平均よりちょっと少なめで、一般的には1週間に500gまでと言われてます。
この体重管理を行うポイントは3つ。
- 毎日同じタイミングで体重計に乗る
- 体重はあくまでも目安と考える
- 食べ過ぎた翌日は控える
体重はちょっとした事で変化するので、数百グラムの差は誤差の範囲です。
そんな誤差レベルの体重を、1週間の間で正確に増やすのは難しいので、毎日体重計に乗って記録しておきましょう。
体重計に乗るタイミングは、朝起きてトイレに行った後が良いです。朝食を食べる前に測定してください。
妊娠初期の食事のポイント
妊娠初期は、つわりが起こる時期です。
食べられる時に、食べられる物を食べられるだけにしましょう。
もし食事があまり摂れなくても、赤ちゃんは育つので大丈夫です。
その代わり、水分は摂るようにしてください。
逆に食べつわりという、いつも何かを食べてないと気持ち悪い場合は、食事の回数を増やしても摂取カロリーが増えないようコントロールしましょう。
妊娠初期は、特に葉酸の多い食べ物を食べてください。葉物野菜に多く含まれてます。
妊娠中期の食事のポイント
妊娠中期は、栄養のバランスを意識した食事を摂るようにしましょう。
食べたものが、そのまま赤ちゃんの成長に影響を与えます。
基本的につわりが治まる時期でもあるので、ついつい食べ過ぎてしまいがちです。
体重の増加に注意しながら、バランスの良い食事を摂ってください。
難しい場合はサプリメントに頼っても良いですよ。
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妊娠後期の食事のポイント
中期と違うのは、タンパク質をより多めに必要とする時期です。
ただし、妊娠高血圧症候群などのリスクが高くなるので、タンパク質の摂りかたに注意してください。
気を付ける事は以下の3つです。
- 塩分控えめ
- 糖分控えめ
- 脂肪控えめ
例えば蒸し鳥や大豆製品といった食材から、タンパク質を摂りましょう。
ですが肉を食べると腸内環境が悪くなることがあるので、乳製品を食べたり、乳酸菌サプリを使ったりして便秘を予防してください。
むくみやすい時期でもあるので、塩分は控えた方が良いです。
参考:妊娠中のお食事ガイド
積極的に食べるべきもの
妊娠中に積極的に食べてほしいものは
食材 | 栄養 |
---|---|
ホウレンソウ・アスパラ・ブロッコリー | 葉酸 |
牛肉・小松菜・納豆 | 鉄分 |
乳製品・小魚・緑黄色野菜 | カルシウム |
肉・魚・卵 | タンパク質 |
海藻類・野菜・イモ類 | 食物繊維 |
特に葉酸は妊娠前からも摂っておくと良いと言われてます。
- 胎児にとって重要な成分
- 細胞の分裂や成熟に必要
- 神経管閉鎖障害のリスクを減らす
葉酸のサプリメントもありますが、できるだけ自然の食材から摂るようにしてください。
もう1つが鉄分。
妊娠中は鉄分不足になりやすいので、積極的に補いましょう。
ビタミンCやタンパク質と一緒に摂ると、野菜の鉄分でも吸収されやすくなります。
結論、バランスの良い食事が1番です。
妊娠中に控えるべき食べ物
- アルコール
- 生魚、生肉、生卵
- カフェインが含まれているもの
これらは控えた方が良いです。
カフェインによる胎児への影響はハッキリしていませんが、過剰摂取は胎盤への悪影響や、出産時の低体重リスクがあると言われてます。
アルコールは障害や形態異常のリスクがあるので、飲酒は厳禁です。
生モノは食中毒や寄生虫のリスクがあるので、避けた方が安全でしょう。
妊娠中に食べ過ぎると良くないもの
摂りすぎ注意の食べ物は
食材 | 栄養素 |
---|---|
ウナギ・レバー | ビタミンA |
昆布・ヨウ素系うがい薬の使用 | ヨウ素 |
ひじき | ヒ素 |
マグロ・レンコダイ(キダイ)・キンメダイ | 水銀 |
ビタミンAは欠かせない栄養でもありますが、過剰摂取は良くありません。
魚に含まれる水銀は、赤ちゃんの発育に悪影響を与えると言われてます。
特に水銀が多く含まれている大きな魚は、要注意です。
肥満妊婦のダイエット方法【運動編】
妊娠後は、あまり運動しない方が良いと思うかもしれません。
特に妊娠初期の運動は、流産するんじゃないかと不安になるでしょう。
ですが適度に運動をしないと、肥満になってしまって、体にも赤ちゃんにも良くありません。
妊娠初期でも運動はOKです。
実は運動で流れたわけではなく、多くは染色体異常が原因だと言われてます。
ただし、助産師やお医者さんに相談してからにして下さい。
それでは、妊娠中でもできる運動をご紹介します。
運動する前・運動中の注意点
さて運動の前に注意するべきことが、いくつかあります。
- 運動はできる時にする
- 体調が少しでも悪い時は運動しないこと
- お腹の張りがある時は運動しないこと
- 運動中や前後の水分補給を必ず
- 運動のやりすぎに注意
はりきり過ぎてコケてしまう事もあります。
ですので安全第一で。
運動量は、週に合計150分の“中強度の”有酸素運動をするのが理想的だと言われてます。
中強度とは、何とか会話ができるくらいの速さでウォーキングする程度の運動です。
1週間に計150分の運動は、1日平均22分。週5の運動なら1日30分と結構キツい長さでしょう。
いきなり1日30分を週5日も運動するのは大変ですので、少しずつ増やして下さい。
妊娠中にオススメの筋トレ
特にオススメの筋トレはスクワットです。
- 出産時に使う、骨盤底筋が鍛えられる
- 普通のダイエットでもスクワットはイチオシ
- 体で最も大きな筋肉で、代謝が上がる
このような理由で、スクワットをオススメします。
ですが無理は禁物。特に妊娠初期や臨月直前はやめてください。
それではスクワットの正しいやり方です。
- 足を肩幅ほどに広げる
- つま先は、やや外側に向ける
- 背筋を伸ばす
- 腕を胸の前で交差させる
- ヒザがつま先より先に出ないように腰を上下に
必ず無理のない範囲で、ゆっくりとしましょう。
机などに捕まってもOKです。
妊娠中にできる筋トレ
妊娠中は、どうしても普通の筋トレができないこともあります。
ですので、椅子に座ったままできる筋トレや、捕まり立ちでできる筋トレをやってみてください。
YouTubeに動画がありますので、1つご紹介します。
マタニティヨガ
ヨガは16週ごろからできます。担当医の許可出ればOKです。
出産の直前まで続けられるので、ぜひ続けてみてください。
マタニティヨガは無理なく続けられる有酸素運動です。
- 腰痛や、むくみが緩和する
- 代謝や免疫力がアップする
- 歪みやすい骨盤を整えられる
このようなメリットがあります。
マタニティヨガも無理をしないこと。お腹が張る場合は控えてください。
他の注意点は3つ。
- ゆったりとした服装で
- 食事2時間以内にしない
- 足が滑らないように注意
マタニティヨガの参考動画はこちら
マタニティスイミング
スイミングとは言いますが、プールの中を歩くだけでOKです。
水の中だと体の負担が少なく済むので、運動に自信がない方や、関節に痛みが出る方でも楽に体が動かせます。
16週ごろから40週くらいの長い期間できる運動です。
プールは色々と面倒くさいですが、メリットが多く
- むくみが取れる
- コケる心配がない
- 体の負担が少ないのに運動になる
- 逆子が治ったという噂も?
- 浮力で動きやすくなる
フィットネスクラブではマタニティ専用のプログラムや、レンタル水着があるのでぜひ利用してみてください。
検診時にプールに入れるかどうか聞いてから、始めてくださいね。
まとめ・肥満妊婦がダイエットに成功する方法
肥満は普通の人でも病気リスクがありますが、妊婦の肥満は赤ちゃんにまで影響が出ます。
ですので妊娠していて、太り気味の方は今すぐ始めましょう。
ダイエット成功のコツは3つです。
- 痩せようとしない事
- 食事管理と運動を必ずする
- 毎日、体重計に乗って記録すること
一般的には1週間に500gくらいの増加までOKと言われてます。
バランスの良い食事を心がけ、食べ過ぎないように注意しましょう。
さて、産後は太りやすいです。
赤ちゃん優先にしていると、どんどん痩せづらくなるので、早めに対策しましょう。
子育てママに人気のジム→カロリートレードジャパンもチェックしておいてください。
それでは、今回はこの辺で。
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